明治24年創業
こだわりの味噌・醤油
食材を活かす探求を続ける料理人
新潟県村上市坂町 天ぷら 斉藤さま(2020.ミシュランプレート獲得)
山田屋に直接味噌を買いに来てくださる村上市「天ぷら 斉藤」さまにお邪魔してきました。
山田屋の味噌を使っているお料理を伺いました。
「お野菜の天ぷらは、山田屋さんの味噌で作る自家製味噌だれで召し上がって頂いてます。
また、コースの最後に味噌汁を提供します。お客様から「どこの味噌を使っているの?」とよく聞かれます。お醤油は、刺身に使うのでよく選んでいるのですが…。正直に、今まで味噌にこだわったことがありませんでした。
今まで、お客様から味噌のことでお褒め頂いたことがなかったのに、私なりに吟味した味噌の味噌汁でしたので、驚いてます。
味噌の味がまろやかで、尖った感じではなく、自然な香りと出汁の風味との両立ができるんですよ。
ちなみに、私は味噌汁を溶いた瞬間が一番おいしいです。
お客様にはお待たせしますが、作り置きではなく、都度都度、お味噌汁を作り、一番良い頃合いで召し上がって頂いています。
他にも、チーズの味噌漬けや柚庵焼きなどにも使います。
味噌と発酵食品の魅力をこんな風に語ってくださいました。
味噌とチーズは、発酵食品同士でとても相性がいいです。
例えば、ピザに味噌を使ったり、チーズの味噌漬けをすると、天ぷらのラインナップとは異なりますが、とてもご好評頂いております。
ピザの生地に、たまたま味噌を塗って食べてみたのが始まりでしたが、何とも言えない独特のコクと香りが生まれました。
以前は、親方の味を伝承していくのが料理人でしたが、
最近の若い料理人は、新しい食材に対して、
どのように調理したら美味しくなるのかを考えるようになっていると感じます。
全然話が変わりますが、漁師の方々は、暗くて寒い海に行き、
夜な夜な魚をとってきてくれる、とても大変な仕事です。
私は、そんな生産者さんの想いを大切にしたく、
想いの詰まった食材をいろんな調理法でお客様に提供したいと思っています。
そんな中、お客様から塩糀を頂いたことがありました。
味噌だけではなく、塩の感じも活かせればと、「塩糀も自分で作ってみよう!」と思い、始めたのがきっかけで、山田屋さんの生糀も使わさせて頂いています。
料理人の技を一般のご家庭での生かせるものがあったら、ぜひお教えください。
出来立ての味噌汁が一番おいしいです。最近は、大勢で食卓を囲むことが少なくなってきています。
湧いたお出汁を先に作っておき、そこに、味噌を溶くだけです。
この方法が、無駄に熱を加えず、味噌も出汁も香りが一番立っておいしく味噌汁ができます。是非試してくて下さい。
【女将より】
斉藤様、貴重なお時間を裂き、味噌料理を何品か作ってくださり、ありがとうございました。料理人の心意気を拝見した心持ちです。味噌をたっぷり使った味噌あじのピザが裏メニューでご好評とは…。新しい食材への挑戦や、発酵食品どおしのコラボを考えていらっしゃることが、うれしくも、楽しみでもあります。ますます、地域の皆さん、遠方からお越しになるお客さまが喜ぶ美味しくステキな「食」を提供ください。